ご挨拶
第2回電解水透析研究会 ―さらなる透析医療の高みを目指してー
日本の透析医療のレベルは諸外国と比べると高いと言われていますが、まだまだ満足して良い段階ではないと思います。心血管合併症は依然として多いし、近年は透析患者の感染症の多さも大きな問題ですので免疫力をアップさせるような対策も必要だと感じています。患者層の中心が高齢者になったということもあり、サルコペニアや低栄養という病態も注目されていますし、さらにはただ単に生命予後を延ばすだけではなく患者さんのQOL向上や疲労感の回避といったことも重要視されるようになってきました。
これらに対応すべくさらなる上質の透析医療を目指して様々な方策を考えねばならないと思いますが、その一つのアンサーが電解水透析ではないでしょうか。皆様のおかげで電解水透析がもたらすメリットについては少しずつわかってきましたが、本研究会ではさらに事実を追求して、“電解水透析とは何なのか“ を透析診療に関わる医療者、患者さんに幅広く伝える義務があると思います。
第2回学術集会でも活発な発表、そしてそれを受けての熱い議論ができればと考えています。
第2回電解水透析研究会学術集会 大会長
社会医療法人愛仁会 井上病院 院長
辻本 吉広