ご挨拶

　第１回日本腎・血液浄化AI学会を、2021年10月10日にウェブ上で開催いたします。本学会は、今年の4月に設立され、腎臓・血液浄化領域におけるAIについての情報・知識の共有を図ることを目的としています。今回が第１回目の大会となります。コロナが蔓延しており、対面での開催は困難であること、また全国からのご参加を得やすいというメリットもあり、全面的にウェブでの開催といたしました。
　AIという言葉自体の歴史は1950年代にさかのぼります。現在は第３次AIブームとされていますが、この背景には，ウェブ上へのデータの蓄積やIoTに代表されるデータ収集の効率化と、それを解析するコンピュータ技術の進歩の二つの要因が主に挙げられます。翻って，血液浄化領域においても、１回の治療から膨大な患者・装置データが得られるだけではなく、比較的均質な治療が非常に多くの回数行われ、ビッグデータが形成される素地はあります。こうしたビッグデータをより有効に活用するため、AIの果たすべき役割は大きいと考えています。
　本学術集会では、まずAIの現状と、何が将来できるのかということについての議論、よくわかるシリーズとして、AIの基礎とそれに用いられる技術について、知識を共有していきたいと考えています。また、一般演題についても，現状でこの領域でのAIの活用はどのように行われているのか、ご紹介いただければと考えております。さらに、特別講演として、医療領域におけるAIの最も重要な学会である日本メディカルAI学会の浜本隆二先生にご講演をお願いいたしております．本学会の目指すべき方向性についてお示しいただけるものと考えております。
　設立から間がない学会ではありますが、腎臓・血液浄化の領域でのAIの活用について、今後、知識・情報共有を深めていく上での礎となる、そのような場を作っていかれればと考えております。日々新型コロナ対応等でお忙しい中ではございますが、ぜひとも皆様のご参加をお待ちいたしております。